私は、周りから「静かだね、大人しいね」と言われるような典型的な無口な男でした。
でも、本当の自分は目立ちたがりで、話好きだったんですね。
今は、なんとか、そんな自分を取り戻すことができました。
小さい頃は、何かリーダーみたいなものを決めるような時には、立候補してみたり、人前で発表するようなことも臆することなくしてしまうような子供でした。
友達も男女ともにいるほうで、楽しく明るく元気よく!そんな小学生だったんですね。
でも、中学になってしばらくした時に、イジメと言えるほど酷いものではありませんでしたけど、仲が良かった数人の男子に、急に無視されるようになったんです。
その原因は、そのうちの一人と、くだらないことで口喧嘩をしてしまったんですけど、他の男子は相手の味方になってしまって、全員で仲間外れにしたようなんですね。
「なんだよ!勝手に無視してろ!」なんて、強がっていたんですけど、最初は2人くらいで無視してたので、5・・・6・・・7・・・と増えていくうちに、すごくショックを受けてしまったんですね。
そのまま、中学卒業するまで無視されてしまって、散々な学校生活を送っていました。
その頃に、目立ったことをしたり、ちょっとした発言でもきらわれてしまう・・・と思ってしまって、自分というものを出せなくなってしまいました。
それ以降、どんどん自分の殻に閉じこもるようになって、大人しくて無口な人になってしまいました。
本来の自分に戻れました!
全く人とコミュニケーションを取れないわけではありませんし、挨拶や仕事での会話などは、きちんとできたので、なんとか社会人として生活していました。
でも、話したいけど話せない・・・何を話せば嫌われずに済むのか?など、いろいろと考え込んでしまって、結局は無口なままでいるしかなかったんです。
そんな時に、ある女性と親しくなりました。
職場が一緒で、挨拶程度の顔見知りだったんですけど、ちょっとしたキッカケで仲良くなったんです。
彼女は、大人しいわけでもなく、特別明るいわけでもなく、普通の子でした。
最初は、彼女の話をうんうんと聞いているだけでしたけど、親しくなるにつれて、少し冗談を言ったりできるようになったんですね。
でも、やっぱり途中で話が途切れて沈黙してしまったりするんです。
どうせなら、一緒にいて楽しいと思わせたいと思いました。
でも、何を話して良いのか分からなくて・・・
そこで、人に好かれる会話術というものを学び始めたんです。
評判の良い会話術だったので、とにかく必死に頭に叩き込みました。
次第に、会話も盛り上がるようになってきて、「私さんと一緒にいると、本当に楽しい!こんな面白い人だと思ってませんでした。」なんて言われたんです。
すごく嬉しかったですね。
ずっと無口でいましたから、当然女性とデートしたり付き合ったこともありませんでした。
せっかく、こんな親しくなれた女性がいるわけですから、できれば付き合えるようになれたらなぁと思っていたので、一緒にいて楽しいという言葉は、一番聞きたかった言葉でしたね。
それから、1ヶ月ほどして無事に付き合えるようになったんです。
彼女の友達関係とも会うことがありましたけど、初対面でも上手く話すことができました。
しかも、彼女の両親から自宅での食事に招待されたんです。
説教されるのか心配でしたけど、すごく歓迎してくれて、良いお父さんとお母さんで、安心しました。
その後も、彼女の親戚のオバサンや従姉に会ったり。
従姉には、幼稚園に通う男の子がいるんですけど、その子ともすぐに仲良くなって、一緒にはしゃいじゃいました。
彼女の方も、周りから「良い彼氏ができて良かったね」と言われているようで、ニコニコしてくれています。
職場での人間関係も、どんどん上手くいくようになって、やっと昔の自分に戻れたのかなと思います。
会話術一つで、ここまで変われるなら、もっと早く学んでおけば良かったと思います。