やっぱり、異性にモテるためには、話術を磨かないと!
私の友達が、そんなことを言っていました。
確かに、明るい人や一緒にいて楽しい人は、モテますよね。
少々、ルックスが劣っていても、喋りでカバーするという人もいるかもしれません。
でも、話上手だからモテる、無口だからモテないということでもないんですよね。
口下手で大人しい人だって、恋人を作ることはできるわけですから。
大野くんは、とても恥ずかしがり屋で、人見知りで、口下手で、典型的な大人しい性格でした。
アルバイト先でも、黙々と仕事をこなしていて、休憩中など仲間がいろいろ喋って盛り上がっても、ただ聞いていて笑っているだけという感じでした。
自分から積極的に話をする人ではなかったんですね。
話し掛けられても、話が続くこともなく、人によっては
大野って、本当に喋らない奴だよな、つまらない奴だ
と思っている人もいたほどです。
そして、もう一人、高田くんという人がいました。
高田くんは、とても明るくて、お喋りで、一人でベラベラ話をするようなタイプでした。
しかも、面白いんですね。
周りを楽しませることもできるし、リーダーシップも発揮するような人でした。
大野くんとは正反対の性格だったんです。
そんな二人ですけど、実は同じ女性を好きにだったんです。
バイト仲間で一つ年下の、斉藤さんでした。
斉藤さんの性格は、いたって普通という感じで、明る過ぎず暗過ぎず、可愛らしい人でした。
それで、高田くんがデートに誘ったんです。
二人で買い物に行ったみたいで、その噂は一気に広まりました。
焦ったのは、大野くんです。
大野くんは、バイトを始めた頃から、斉藤さんのことが好きで、ずっと片思いをしていたんです。
どうせ、俺なんかが告白しても、フラれるだけ・・・
笑われて、バカにされるかも・・・
なんてことを考えてしまって、なかなか勇気を出すことができなかったんです。
でも、高田くんと斉藤さんがデートしたことを知って、ショックな気持ちと、このまま諦めて良いのかという自問自答をしていたようです。
どうせ、諦めなきゃいけないんだったら、この気持ちだけでも伝えたい
バイトにいづらくなったら、辞めれば良いや
という気持ちになったんです。
そして、思い切って告白をしたんです。
結果は・・・なんとOKだったんです!
斉藤さんも、以前から大野くんのことが気になっていたんですね。
大野くんは大人しいけど、すごく優しい人なんです。
人に対して、ちゃんと気遣いもできるし、思いやりもある人なんです。
そういった姿を見ていた、斉藤さんは大野くんに惹かれていたようです。
でも、どうして高田くんとデートしたのかというと、たまたま欲しいものがあって、それが売っているお店を高田くんが知っていて、案内してもらった、という感じだったんです。
斉藤さんとしては、付き合うとかいう気持ちは全くなくて
斉藤さん:〇〇が欲しくて探しているんだよね
高田くん:それなら、△△に売っているよ
斉藤さん:本当に?でも△△って言ったことないし、どう行けば良いの?
高田くん:ちょうど、俺も△△に行きたかったから、一緒に行く?
斉藤さん:じゃあ、連れて行ってもらおうかな
というような感じで、ただ買い物に行っただけのようなんです。
高田先輩は、お兄ちゃんって感じだし
彼氏として考えるなら、大野先輩が・・・
なんて言われたみたいです。
大野くんと斎藤さんは、付き合い始めて1年ほど経っていますけど、今でも仲良くて上手くいっていますね。
大人しい性格は変わっていませんし、一緒にいてもほとんど彼女の方が喋っていて、聞き役の方が多いようですけど、それでもカップルとして成立しているんです。
大野くんは、異性からモテモテということではありませんけど、たった一人の大切な彼女に、とても愛されています。
ということは、話が上手くないから女性に相手にされない、なんてことはないんです。
どんな人が好みかという、相手次第というとろこもありますけど、口下手だって、恋人を作ることはできるんです。
ダメかもと思っていても、行動に移すことで、その状況を変えることもできるんですよ。
どうせ・・・ダメに決まっている
なんてことを口癖になっていませんか?
どうせダメなら、思い切ってやってやる!
くらいの強い気持ちを持っていれば、ひょっとしたら、自分の望んだことが現実になるかもしれませんよ。
動き出さないと、何も始まりません。