みんなと仲良くしたいという気持ちと、彼女とイチャイチャしたくてという気持ちで、今まで楽しくて盛り上がる会話というものを意識していたんですけど、実際は思い上がっていただけのようでした。
周りにウザがられて、嫌われて、相手にされなくなって…完全に孤立するようになっていったんです。
楽しくて盛り上がる会話と言いましたけど、それが完全な自己満足だったんです。
よく言えば冗談なんですけど、悪く言えば「たちの悪い嘘」だっただけでした。
元々、あまり人付き合いが得意ではないし、話下手なところもあって、友達も少ない方だったんです。
でも、中学に入ってすぐの頃だったと思います。
従兄が話していた面白い体験談を、自分が体験したかのように話したんです。
すると、同級生は大笑いしてくれて、聞いていた人がみんな笑顔になってくれたんです。
すごく気持ちよかったですね。
それをキッカケに、友達も増えたんです。
「やっぱり面白い話をする人は、みんなから好かれるんだな」と思いました。
かと言って、そんな面白い話が、そう簡単にあるわけでもありません。
しかも、従兄の話を単にパクっただけですから。
それでも、まだ最初の頃は良かったんです。
あくまで冗談とか笑える話をしていたので。
笑える話と言っても、ネットで見つけた話を少し脚色して、「この前、〇〇に行った時に、こんな人がいてさぁ~」というような感じで、自分が目撃したような感じで話をしていました。
自分で体験してない時点で、嘘だとは思いますけど、それでも周りは笑ってくれてましたので、まだセーフかな。
大学生になった頃が、一番最悪だったかもしれません。
完全な作り話をしていたんです。
みんなが信じたところで、最後に「ウソで~す!」なんて、パターンだったんです。
最初は、みんなも「なんだよ~ウソかよ~^^」「信じちゃったじゃん^^」なんて笑ってくれていたんですけど、段々と話を聞いてくれなくなりました。
今思えば、当然のことだと思います。
いつも嘘ついているような奴の話を聞いてくれるわけないですよね。
当時、彼女もいたんですけど、最初は「もう~私君の意地悪~^^」なんて感じで、イチャイチャしていたんです。
でも、「そんなに嘘ついて楽しい?」とか言われる始末。
結局、彼女にもフラれるし、友達もいなくなってしまいました。
嘘つきは、みんなから嫌われる!
私としては、みんなと仲良くしたかっただけなんです。
昔は、なかなかそれができなかったから…冗談でも笑い話をすることで、友達もできたから…自分にはそれしかできなかったんです。
でも、よくよく考えると、私は楽しいと思っていても、冗談と嘘って明らかに違いますよね。
冗談と嘘の違いって、明確には分かりませんけど、笑って済ませられるようなことは冗談で、相手を傷つけてしまうようなことが嘘なのかなって思います。
私も、みんなが笑ってくれるような冗談だけ言っていれば良かったんです。
傷つけたり、不快な思いをさせたり、完全に嘘話になってました。
調子に乗っていたんだと思います。
完全に独りぼっちになってしまって、残りの学生生活は、本当につまらなかったですね。
でも、そのことが良い経験となったと思います。
どういう会話が、本当にみんなを楽しませて、仲良くなれるのかということを、一から学ぶことができたからです。
嘘を付いたところで、一時的には注目されるかもしれないけど、嘘なんていつかはバレるし、そんな奴を信用するわけありません。
私だって、逆の立場だったら、そんな人と仲良くなりたいとも思いませんから。
そんな当たり前のことなんですけど、全然気付けなかったんですよね。
本当に、心の底から反省しました。
ちょうど大学を卒業して、社会人になるタイミングだったこともあって、「一からやり直そう!」「これからは話が下手でも下手なりに人間関係を構築できるように頑張ろう!」「嘘だけは絶対につかない!」と決意しました。
人に好かれる会話術のおかげもあって、今は人間関係も良い感じです。
以前、パクリではなく、自分で実際に体験した笑える話も、少ないながらもありますから、それは有効活用していますけど、嘘はついていません。
話し上手で面白い人と思われなくても、素直な気持ちでいれば、人間関係もしっかりと築けるんですよね。
もう、あんな誰からも相手にされず孤立して、寂しい思いだけはしたくありませんから、謙虚な気持ちでいきたいと思っています。